キューティー&ボクサーは最初の10分に価値がある

ギュウちゃんこと篠原 有司男(しのはらよしお)とキューティー こと篠原乃り子のニューヨークアート生活の映画。
ボクシング・ペインティング。

ジャクソンポロックがやったアクション・ペインティングの延長上。作品内容の意図や作者の思いはまったく入れず、制作行為そのものがアートになるというもの。何処までがアートで何処までがアートではないか、を追求するものです。しかし本人はマスメディア用のパフォーマンスとして始めたと、こぼしているようですが。

この映画の冒頭、ギュウチャン、補佐キューティー(本人はやりたくないらしい。彼女は他のアーティストだから)による、ボクシング・ペインティングの映像は、なんというか月並みな言葉ですが、感動しました。初めて、はじまりからおわりまでを見たせいかもしれません。

ギュウちゃんの怒りとキューティーのやるせなさ。たまらんです。それぞれは全く交わらないものだけどね。といってもコンセプト的に無心でやらないといけないので、制作行為中の感情はなにもないかもしれません。が。

あとは、ドキュメンタリーです。ギュウちゃんとキューティーのニューヨークアーティスト日常に興味が無ければ見る価値なし。
なのでこの映画の価値は最初の10分にあります。そこさえ見れば120%見たのも同然。

しかし、酒の本気モードスイッチが入ったあのシーンはリアルでよかった。。


Article written by

Please comment with your real name using good manners.

Leave a Reply